■留学体験記■
◆奈良 希愛さん
★留学の種類・・・専門留学
★専門・・・・・・・音楽
★滞在先・・・・・・・ヨーロッパ、ニューヨーク、日本
★現在の目標・・・音楽の楽しさを伝えていきたい |
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留学の動機
日本ではなく、遠い『外国』であるヨーロッパで生まれたクラシック音楽を、専門的に深く追求するうちに、自分の中で『もっと頭だけでなく、体全体からクラシック音楽について学びたい』と思う気持ちが強くなったことがまず第１のきっかけですが、またそういう気持ちが強くなったころに、とんとん拍子で当時在籍していた大学の公開講座の客員教授としていらしていた、ヘルヴィッヒ／ベルリン芸術大学教授のレッスンを受けることができ、先生からベルリンにいらっしゃいと強くいっていただけたことも留学に踏み切る大きな一歩でした。また運良くドイツ政府の奨学金も得ることができましたので、ラッキーだったなと感じます。
ヨーロッパでの留学で学んだこと、自分にとってプラスになったこと
学部生時代の留学最初の３年は、とにかく留学先でしか学べないことまずベースになるものを身につけようと、ベルリンに腰を落ち着けて頑張りました。日本人とは固まらないように努め、『留学中にしか得られない環境』をフルに活用しようとしました。大学院に進んでから、コンクールなどに挑戦、優勝したりするようになり、そこから演奏活動などもいただいてきて、また、"演奏家"としての勉強を実践を通して学ばせていただいた気もします。
かなりハードなスケジュールもありました。 『自分ができる以上の事はできないので、できる精一杯のことをする。自分ができる以下の事もできないから、下手な心配はせず自分に集中すること』が、私のキャリアに対する構え方です。失敗しても成功しても全て私自身ですから。
留学して変わったなと思うのは、気楽に生きるようになって、上を向いて進んでいこうという気持ちを持っていけるようになったこと。世の中は広いし、しらない世界も多いのだから、目の前の仲間だけで固まったり、つっつきあったりしている暇があったら、外に目をむけようと思うようになったこと。日本にいたころよりも社会が広くなったので、周りはまわり、私はわたしと考えられるようになったことは大きな収穫でした。
ＮＹ留学の動機
ヨーロッパのマスターコースで出会った先生から、『NYに来なさい。貴女はヨーロッパで成功したけど、アメリカの世界をしって、さらに広いキャリアを持つ人間になりなさい』と、私の才能を高くかっていただいたことがきっかけ。ただ、学費が（当時ほぼ）ただだったドイツでの生活と比べるとアメリカの学費は半端ではなく高いし、NYの生活費も高いし、
またその後おこったテロなどの影響で、決断はにぶりました。それでも４年も５年も待って下さった先生から、"オーディションだけでも受けなさい。全額奨学生になれたらなれなかったらとかいっていても始まらない。受けてから考えなさい"といわれ、
気持ちも固まり受けました。
ＮＹでの生活、印象、勉強
とにかくやることいっぱいです。英語の資格はなんとかクリアしたので、
英語の補講などを受けずにすんでいますが、平日は大学で練習することもあり、朝４時起きで、お昼御飯をつくって午前７時前ぐらいから大学で練習します。夜は早く寝たいのですが、宿題や後研究などで結局かなり遅くなることもあります。睡眠は"短期集中"型。 『できるまでの無理はするけど、できない無理はしない』が生活のモットー。土曜日は、大学が夜まで使えないので『休日』です。大学は授業の比重が大きく、宿題もあるし、また音楽の場合は頭だけでなく、"演奏ができるようになるまで"にならないといけない宿題もありまして、時間配分が大変です。自分のソロもありますし。ただ、大学でジャズの授業、伴奏法、また指導法もとっていますが、どれも充実しています。また、私は大学の室内楽科で助手もしているので、これからどうやってさらに時間を作っていくか、悩みます。料理をつくることが大好きなので、自炊です。後は、ドイツ語でメールをだらだら書いて友達に生活を知らせること、日本の家族とのやりとりも楽しみです。
将来の目標
日本の大学を卒業後、別に音楽家庭に生まれたわけでもないのに、私は本当にいろいろな方々と出会い、沢山のチャンスをいただき、幸せな留学生活を送ることができました。こんなに充実した留学生活、それもヨーロッパも複数の国にまたがりアメリカまでくることができたなんて、幸せすぎるくらいです。私はこの経験をいい形にして、自分の中でその経験を活かしつつ、後輩達、やる気いっぱいの人たちなどに、何かの形で少しでもお役にたてれば嬉しいです。
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