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    第1回 Mardi Gras

by Kazumi Nishiyama, 01.26.2003

みなさん、こんにちは。西山和美と申します。ここでは私がオーストラリア留学中に大きなバックパックを背負って旅したオーストラリアを初めとする各地での体験談をお話したいと思います。

2001年に私がオーストラリアで留学していた所は世界地図には載らないような小さな町、Lismore(リズモア)です。皆さん、よろしかったら一度地図で探してみてください。リズモアはニューサウスウェールズ州の東北に位置し、人口はおよそ5万人。そしてその大半が学生です。町の店のほとんどが夕方5時に閉まってしまうという典型的な田舎町ですが、バスで30分ほど行くと、サーフィンやオーストラリアの最東端にある展望台で有名なByron Bay(バイロン・ベイ)があります。週末は近場で過ごしていたのですが、向こうの大学の休みは多い&長い!ということで、思い切ってオーストラリア国内旅行の計画を立てました。

まず一番初めの休みはEaster Breakでした。が、Easterよりも前に、2001年3月3日にシドニーであの有名なゲイパレード「Mardi Gras(マルディ・グラ)」があると言うことだったので、週末に友人と初めてシドニーに行きました。リズモアからシドニーまではバスで約12時間。初めての長距離バスで、初めはワクワクしていましたが・・・12時間!はとても長かったです。おまけに途中で短い休憩があるのですが、売店などはなく、ずっと空腹をこらえていました(長距離旅行をする時には何か食べ物を持っていったほうがいいですね)。出発時間が夕方6時なので、シドニーについたのは朝6時。「オーストラリア人はのんびり」と言うイメージがあったのですが、朝6時にもかかわらず、街なかで多くの人を見かけました。

シドニーに日本人の友人がいたので、バス停まで迎えに来てもらい、町を案内してもらいました。私は大阪生まれの大阪育ちの都会っ子なのですが、リズモアのような小さな町に数ヶ月住んでいたら感覚が麻痺して、田舎物が大都会に出てきたような感じがしました。この日は天気が悪かったのですが、シドニーのシンボルでもあるオペラハウスとハーバーブリッジを見学しました。多く時間がなくて、ハーバーブリッジには登ることができませんでしたが、料金が高いです・・・。しかし、登ったことのある友人は絶賛していました。

このMardi Grasは、20年以上の歴史を持つパレードで、年々観客数が増え、今では国内外から約50万人以上の観客が集まるそうです。そして、やはりこのパレードの発端はゲイ・レズビアン解放運動らしいです。

パレードは夕方から始まったのですが、さすが世界中から人が集まるだけあって、スケールが大きかったです。シドニーのメインロードは通行止めされ、パレード用にデコレートされた怪しい車や世界各国からきたゲイの人たちが行進します。オリンピックのように、それぞれの国のプレートや国旗を持ったり、ユニークな衣装を着て踊ったり。もちろん日本人のゲイの方もいらっしゃいました。観客数も半端ではなく、いい場所を取るのに一苦労しました。お花見のように、早めに行って場所取りをした方がいいですね。みんなパレードを見ながら、お酒を飲んでワイワイ楽しんでいたのですが、面白い会話が私の耳に飛び込んできました。パレードを見ていた高校生くらいのオーストラリア人の女の子が
「Oh, no! He is my teacher!!」と叫んでいたのです。さぞかし驚いたことでしょう・・・

次の日、この女の子と先生がどのような会話をしたかはわかりませんが、普段の生活ではなかなか自分がゲイであると言うことをあからさまにできない人も、この日は自分がゲイであると言うことを誇りに思い、堂々としていて、とても感動しました。珍しさと面白さ半分でゲイパレードを見に行ったのですが、学ぶものが多かったですし、それぞれの個性を認め合うことは大切だなぁと改めて思いました。
さて、次回はEasterの休暇での初めての私の一人旅についてお話します。お楽しみに!    


▲バイロン・ベイ名物のサンド・アーティスト    ▲ゲイ・パレードの風景

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