■I LOVE OREGON■
by Akiko Futakawa , 09.22.2002
今回はアメリカでのパーティーについてお話しましょう。 前回も少しお伝えしたのですが、アメリカ人はホームパーティー、レストランやバーなどでの
パーティー、学校でのパーティー、大人数での野外パーティーなどあらゆる種類のパーティーが 大好きです。中でも私が好きだったのは、やはり典型的なパーティーのスタイルとも言える、
“ホームパーティー”でした。
国の祝日や、父の日、母の日、ハロウィーンなどの祝日ではないけれど、イベントとされている日 には、多くの家庭でパーティーが行われます。そして、多くの場合が、仲の良いご近所さん、お友達、
親戚などが1つの家に集まって大きなパーティーを一緒に楽しみます。
会場になった家庭でメインの 料理などを用意し、招待された人たちが飲み物、サラダ、スナック、デザートなどを持ってくることが
多いです。
そして、パーティーでは何をするか・・・というのが一番興味のあるところかもしれませんが、一言で 言うと“ごちそうを食べる”ことでしょう。祝日によっては、そのパーティーで食べる伝統的な料理が
決まっているので、それをみんなで食べる為だけのパーティー?と思うようなこともあります。
その典型的なのが、サンクス・ギビングだと思いました。世の中全体が、サンクス・ギビングには ターキー(七面鳥)、を食べる!というムードになり、次の日まで、いろいろな所で、“パーティーで
どれだけ大きなターキーが出てきたか”、というような会話が飛び交っているのには思わず笑いました。
通常最初にスナックや野菜スティックなどのいわゆる“前菜”というものが用意されており、それぞれ 好きな飲み物を片手に、前菜と飲み物と会話を楽しみます。そして、しばらくしてからメイン、サイド
合わせて大量な食べ物が並び、お皿を取って好きな物を好きなだけ盛り付る、というスタイルが 一般的です。
量に関しては、もちろん全てのパーティーで料理が大量に出てくるとは言いませんが、 最初はほとんどの日本人にとっては、“すごい量!”とびっくりするのではないでしょうか?そしてたっぷり
食事をした後も、デザートは絶対欠かさないのがアメリカのパーティーだと思います。誕生日パーティーで あればびっくりするような甘〜いケーキ、その他はアイスクリームが定番でしょう。
そしてパーティーのメニューで忘れてはいけない一つは、やはりバーベキューですよね。でも、実は私は 初のアメリカのバーベキューを体験した時、ちょっとびっくりしました。ホストファミリーの家でバーベキュー
パーティーをすることになり、私も初のアメリカでのバーベキューに期待いっぱいでした。アメリカの パーティーでバーベキューというと、当然日本のキャンプでするようなバーベキューに近い、お肉や野菜
などを串にさして焼いて、各々好きな物、焼けた物から取っていき、グリルを囲み、みんなで外で食べる、 といったものを想像していました。いつもの食事の量などから、もちろん食材は豊富で、日本の焼肉では
出てこないような物も登場するのかな?なんて、ワクワクしていました。
ところが、まず最初にあれ?と思ったのは、そのパーティの日は少し天気が悪かったのですが、 “天気も良くないし、家の中で食べるか。”などと平然と話していること。外で焼いて、食べるのは中?
バーベキューはやっぱり焼きながらその場でアツアツを食べるものでしょ、と思っていたのはその中 では私だけだったのでしょうね。
そして次に、いつまでたっても、野菜やいわゆる焼肉用お肉が現れ ないこと。いつになったら準備始めるのかなあ?と思っていたところに、“さあ、そろそろ焼き始めるか。”
の一言で出てきたのは、何と冷凍のハンバーガー用のお肉とホットドッグ用のソーセージ。そして もちろん、それらをはさむパンも登場。私は、“え?何で?ハンバーガー?ホットドッグ?”とやや
混乱状態。お腹はすっかり日本でいう焼肉メニュー、しかもバーベキューの本場(?)アメリカであると いうことで、さらに豪華版を期待してましたからね。がっかりした様子は見せないようにしたつもりが、
どこかでショックを隠せなかったのでしょうか、ホストファーザーに、“ハンバーガー好きじゃない?” と聞かれ、あわてて“大好き!”と笑顔で答えたのを覚えています。
でも、確かに、様々な食材を焼く バーベキューを想像し、大きく期待していた点では少しショックではありましたが、レタス、タマネギ、
トマトなどを、炭火で焼いたハンバーガーと共に好きなだけ挟んで出来上がった自己流ハンバーガーは、 一味違いました。それ以降は、“今日はバーベキュー!”と聞いても、私のお腹も、“ハンバーガーに
しようかな?ホットドッグにしようかな?”と準備OKでした。
食べ物の話ばかりになってしまいましたが、メインは“食べる”であっても、もちろん“遊ぶ”というのも あります。子供達が集まると、スナックだけ確保し、主にテレビゲームに夢中。これは日本と同じですね。
あとは、ボードゲームやトランプ、天気が良ければ外でバスケットボールのシュートをしたり、庭にいすを 並べておしゃべり、といった感じです。
こういったことは、日本でもよく見る光景ですが、一つだけ、私が “アメリカのパーティーだ!”と少し感動したことがあります。それは、食事をすませ、お酒も少し入り、
お腹も気分も満足、となった頃に、音楽をかけたかと思うと、年配の方を中心に、踊り始めたのを見た時 です。20年〜30年前に流行った曲を流し、それぞれ1人で踊る曲もあれば、ペアで踊ったり、“おじちゃん”、
“おばちゃん”がやけにおしゃれで、生き生きとして見えました。少なくとも私は、家でのパーティーとしては、
日本では見たことのない光景でした。もちろん、家の広さの関係などもありますが。
若い人も一緒に踊り 出し、“みんなで踊ろう!”という感じになったのですが、踊りが得意でない、いや苦手な私はかたくなに
拒み続け、ちょっと浮いてしまいました・・・。でも、私は見てるだけで十分に楽しかったのですけどね。
あれだけ頻繁に家でパーティーを開くのには、全体的に日本よりも広いスペースのある家が多いこからと 思いますが、やはり大勢で食べること、おしゃべりをすることが大好きな人が多いのでしょうね。
皆さんも、もしもアメリカでホームステイをしたり、現地の一般家庭を訪れるような機会があれば、是非 “ホームパーティー”を楽しんで下さい!
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