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  • 第9回 Beyond Belief : Fact or Fiction

by Rieko Shirakura, 07.28.2002

今月のTVはBeyond Beliefです。今回は”TANTS”というタイトルの話をお届けします。 話はアーティスト(画家)の女性のナレーションで始まります。ある土曜日、自分の 仕事場の近くの公園にスケッチをしに来た彼女は、ベンチに一人で座っているおば あさんに目を奪われます。

"The old woman looked so lonely and sad, yet there was a great strength and beauty in her face. And her eyes were so intense and so knowing, I had to paint her."
(その老女はとても寂しく悲しそうに見えた。だが、彼女の表情は力強さと美しさがあり、 そしてその目は、はり詰めていて何もかも知ってしまったかのようであった。私は 彼女を描かなくてはいけないと思ったのだ。)

そう思い立った彼女はおばあさんの座っているベンチに近づいて行ってこう言います。

"I'm sorry for staring. I'm Beth Abrams. I'm an artist. I have a studio right down the street. I'd love to do an oil paint of you."
(じっと見つめてごめんなさい。私、べス・エイブラムといいます。画家で、この通り をちょっと行ったところに仕事場を持っているんです。私、あなたの油絵を描いて みたいんです。) ですが、そのおばあさんは”なぜ私のような年寄りを描きたいの?子供たちを描けば いい”と言って断るのです。

Beth: I'd like to paint you. You have an amazing face.
    (あなたを描きたいのよ。あなたはすばらしい顔をしているわ。)
Old woman: It's just a face. I'd rather not.
    (ただの顔よ。私は描かれたくなどないのよ。)
Beth: Well, it's up to you, but I think you'd be pretty happy
    with the painting. I could pay you for your time.

    (そう、あなた次第だけど、その絵には満足するだろうと思うわ。
     手間賃を 支払うことも出来るし)
Old woman: Do you have tea at your house?
    (家にお茶はある?)
Beth: Tea? I have so much tea. I don't know what to do with
    it.

    (お茶ならいやって言うほどあるわ。どうしたらいいのか分からな
     いくらい)
Old woman: Do you have chamomile?
    (カモミール茶はある?)
Beth: Mostly chamomile.
    (ほとんどがカモミールよ)
Old woman: I love a cup of tea in the afternoon.
    (私は午後に一杯のお茶を飲むのが好きなのよ)
Beth: So do I. What's your name?
    (私もよ。お名前は?)
Old woman: Call me Tants.
    (タンツと呼んで)

二人はその日からべスの仕事場で過ごすことになります。休憩の時間にはべスが入れた カモミールテイーを楽しみますが、お茶のカップに手を伸ばしたタンツの手首に数字の 刺青があるのをべスは偶然見てしまいます。それに気づいたタンツは、自分はアウシュ ビッツの収容所に送られて、家族は全員殺されてしまったと語ります。その時に彫られた 刺青は、何が起こったかを忘れないためにも消さないんだと言うのです。

数日が過ぎ、タンツの肖像画もほとんど出来上がったころ、べスの母親が仕事場を尋ね に来ます。展覧会のための準備をするべスを激励するためです。その時、母はそこに あったタンツの肖像画に引き寄せられ、この人は誰なのかと聞くのです。べスは、公園で 偶然会ったおばあさんで、名前はタンツというのだと教えます。Tantsという名前を聞いた 母は突然顔色を変え、自分をそのおばあさんに会わせて欲しいと頼みます。一体どうし たことなのかと聞いても、何も答えようとしない母をつれて、べスは彼女を公園につれて 行きタンツに会わせることにするのです。べスの母はタンツを見たとたんに泣き出します。 タンツもべスの母を見ただけで自分の子供だと分かるのです。

Beth: My mother was one of the lucky children who escaped
    from Germany just in time to avoid the concentration
    camps. Her parents were sen to Auschwitz and
    according to the records, they both died there, but
    the record was wrong. Tants was my grandmother."

    (私の母は、強制収容所に送られる前にドイツから逃げ出せた幸
     運な子供たちの一人でした。母の両親はアウシュビッツに送ら
     れ、記録によると二人ともそこで死んでしまったということでした
     が、その記録は間違っていたのです。タンツは私の祖母だった
     のです) 一枚の肖像画が、バラバラにされた家族を呼び戻した
     という信じられない話でした。 皆さんはこれがFactだと思います
     か?それともFictionとしか思えないでしょうか?
     答えはFactです。これは1970年代にニューヨークで起きた本当
     の話だそうです。

 


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