■SERENDIPITY■
- 第8回 Beyond
Belief : Fact or Fiction
by Rieko Shirakura, 07.14.2002
7月になりましたね。今月はこの番組、”Beyond Belief :Fact or Fiction”(直訳で、
奇妙で信じがたい:事実かフィクションか)をお送りします。この番組はつい最近テレビをつけていた時にやっていて、真剣に見るつもりもなかったのにいつのまにかはまってしまったというものです。番組の構成は、視聴者からの投稿をもとに4〜5つの短い話
を作っています。それらは、いかにも作り事に思われる話やうそっぽいんだけど本当 かなと思わせる話で、番組の最後にどの話がFact(事実)で、どれがFiction(作り事)
かの答えをだしてくれるのです。その中の話の一つから会話を取り上げてみます。 これは、”The Vision”というタイトルがついていたものです。
ツアー・バスの会社で働くJordan(ジョーダン)は、ある朝慌てて会社にやってきました。 そして、バスのツアースケジュールを管理するLyle(ライル)のオフィスに入るなりこう
言うのです。
Jordan: Lyle,I know this
is going to sound crazy, but you got
to stop bus 29 from leaving this morning.
(ライル、ばかげてるかもしれないけど、バス29を今朝は出発
させちゃいけない)
Lyle: Why? Isn't it clean enough
for you, Jordan?
(どうして?お前にとっては充分に掃除されていないのか?)
Jordan: No, no. They're all
going to die in there.
(ちがう、そうじゃない。乗客みんなが死んでしまうんだ)
Lyle: What do you mean they're
all going to die in there?
(乗客みんな死ぬってどういう意味だ?)
Jordan: I told you that this
was going to sound crazy, but I
had a dream last night that bus 29 had a horrible
accident.
(ばかげてるかもしれないって言っただろ、だけど昨夜夢を見
たんだ。 バス29がひどい事故に遭う夢を)
Lyle: A dream?
(夢だって?)
ジョーダンが見たのは、バス29がいつものルートで出発してその途中にあるマクレーン ブリッジが壊れてバスに乗っていた全員が救助が間に合わずに死んでしまうという恐ろ
しい夢でした。その話をライルにするのですが、彼が言ったのは次の言葉でした。
Lyle: Jordan, you know I can't
stop a bus from going out
because sombody had a bad dream.
(ジョーダン、誰かが悪い夢を見たからといって、バスを出発させ
ないなんてことが俺に出来ないことぐらいわかるだろ)
Jordan: No. You don't understand.
It was more than a
dream. It was so real. It was like a premonition.
(ちがう。君はわかってないな。あれは夢以上のものだったんだ。
もっと リアルで。まるで予兆のような感じだったんだ。)
真剣に話を聞いてもらえないジョーダンは会社の社長に掛け合いますが、そこでも馬鹿に されるだけで、そうこうしているうちにバス29の出発時間がどんどん迫ってきます。しかた
なく、ジョーダンはバス29の出発場所に直接行ってバスを止めるのです。驚いた運転手の Chet(チェット)がバスを降りてきて、何の騒ぎが聞くのです。ジョーダンは昨晩見た夢の
話をして今日はバスを出発させてはいけないと説得するのです。チェットは真剣な顔をして 今日はバスを出発させるのをやめることにするのです。
ほっとしたジョーダンでしたが、 そのためにバスのスケジュールが狂い、お客も怒らせてしまったという損害を会社に与え
たので、社長からはその場で首を言い渡されてしまいます。ところが、そのすぐ後に社長 秘書が、マクレーン・ブリッジが壊れて川に落ちてしまったという事故をニュースで聞くのです。
バス29を予定通りに出発させていれば、ちょうどマクレーン・ブリッジに差し掛かるところで ジョーダンの見た夢が現実となってしまうところでした。ジョーダンは最後にチェットにこう
聞くのです。
Jordan: Why did you believe
me when nobody else would?
(だれも俺を信じなかったのにどうして君は信じたんだ?)
Chet: Because last night, I
had the same dream you had.
(なぜなら昨夜、僕も君と同じ夢を見たからさ。)
という感じで一つのエピソードが終わります。すべてのエピソードが終わると、番組 では、"Next,
you will find out which of our stories are fact and
which are fiction." (さて次は、どの話が本当でどれが作り事かが明かされます)と
言って答えを出してくれるのです。こんな感じに。
"This strange story of a
double premonition seems to be a work of fiction, right?
That's exactly what it is. This story never happened."
(この二つの予兆の不思議な話はフィクションの中だけに見えるでしょ?その通り。 この話は起こらなかった。)
次回もBeyond Beliefからのお話です。お楽しみに。
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