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■Winds from New York■
- ☆☆☆セントラルパーク−Newyorkerの憩いの場所☆☆☆
by Junko Kitahama, 10.12.2001
大惨事から、1ヶ月。追悼式でのジュリアーノ市長の一言、一言が
かけがえのないものを失った人々の心にどう響いていったのだろうか。
同夜、日本のスポーツニュースで、NYヤンキースタジアムのゲーム
観戦に来た人たちに、リポーターが最近の様子を聞いていたが、其々
「なるべく平静を保ち、以前と同じように暮らすように心掛けている」と
か、「細菌兵器の話もあるが、私たちはこのスタジアムで多くの人に
守られていることを実感している。だから今日は安心してゲームを楽し
むつもりだ。」と、さすがニューヨーカーたち。彼らの心は傷つき悲しみ
でいっぱいだろうが、後ろばかり振り向いていては何もよくならないと
いうことを知っている。
私の大好きなブロードウェイ・ミュージカルも、観光客激減でロングラン
していた公演が次々と幕を閉じているらしい。また、半額チケットを手に
入れるためTKTSチケッツの周囲をぐるぐる回る長蛇の列ができるほど
に、早くなってほしい。
さて今日のタイトルにした、セントラルパーク。NYが舞台の映画には必ず
この公園のどこかが出てくる。約340万uもの敷地の中には、様々な
施設が点在するが、中でもメトロポリタン美術館(MET)は必至ポイント。
観光客のほとんどは、METを見た後あまりセントラルパークを散歩したり
しないようだ。NYは繁華街はともかく、人の少ないパーク内を歩くなんて!
と思うのだろうか…。でも、決して危なくないところを、今度機会があれば
是非ぶらぶらと散歩してみよう。なぜにこの摩天楼のひしめき合った小さな
島マンハッタンに、人は住みたがるのか。あちこち歩いてみるうちに、私は
分かってきたような気がしたが…。
パークウエスト72丁目で地下鉄を降り地上に出ると、そこにはジョン・レノン
が暗殺されたダコタハウスがある。通りを渡りパーク内に入り右に歩くとすぐ、
レノン夫人ヨ−コ・オノが71〜74丁目までの3ブロックを買い取り、上から見ると
涙型になったストロベリー・フィールズに出る。敷地の中央には世界平和を願って
造られた「イマジンの碑」があり、いつも私が通る時には、花束が置かれていた。
ストロベリー・フィールズをさらに南に歩いていくと広い芝生にでる。シープ・メドウ
といって、何とその名は1930年まで羊の放牧地だったことから付けられたと聞く。
ここは「クワイエット・ゾーン」に指定されているので、ラジオや楽器なども規制され
ている。芝生に寝転び木立の向こうに立ち並ぶ高層ビルを眺めていると、不思議
な気持ちになる。
私はたいてMETで長時間歩き回るので、公園内でゆっくりと休憩するため5番街
79丁目辺りからパーク内に入り、(その前にベンダーでおやつにプリッツェルと
ダイエットコークなど買って)少し南に歩くと、すぐお気に入りの場所にたどり着く。
そこはコンザバトリー・ウォ−ターと呼ばれていて、リモコンのモデル船を動かす
為のプールになっている。平日は船で遊ぶ人は少なく、代わりに周囲にある、
アンデルセン像や不思議の国のアリス像によじ登って遊ぶ子供達が、可愛い
の何のって! 無邪気に遊んでいる姿を見ていると、自然に心が和む。
<不思議の国のアリス像で遊ぶ子供達と。99.5>
公園での一休みが終わったら、72丁目まで歩き、5番街に出たら、ついでに
70丁目にあるフリック・コレクションものぞくことにしている。最近では日本語の
イヤホン・ガイドを無料で貸し出してくれるので、それまで気づかなかった、絵や
展示品のポイントがいくつか分かって嬉しかった。ここの係りのおじさん達はいつも
とっても面白い。私がイヤホン・ガイドを借りに行くと、「おー、フレンチね、はい!」
と渡そうとする。私も「オー、ノン、ノン、NIHONGO、シュルブプレ」といって応戦。
お互いに大笑いで、私はやっとジャパニーズのイヤホン・ガイドを受け取る。
読者の皆さんの中で、NYの晩秋を一足先に感じたい方はウィノナ・ライダー&
リチャード・ギア主演の「オータム・イン・NY」でどうぞ!落ち葉舞うセントラル・パーク
を二人で散歩する素敵なシーンが出てきます。
ではまた次回、お目に掛かりましょう。
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