|
|
|
■Winds from New York■
by Junko Kitahama, 10.26.2001
例年であれば10月31日夜、NYはクリストファー通りを中心にハロウイン
の仮装パレードで賑わうはず。今年は、開催場所がWTCに近いこともあり
パレードは実施されるのかな…?と気になるところ。始まった当初は「ゲイ」
の人たちが彼らの人権擁護のために立ち上がり、パレードも大変な盛り上
がりを見せていました。私が初めてパレードに遭遇したのは’95。近年は
かなりの人たちが「エイズ」で、亡くなったりたり発病したりと、その勢いに少
しばかり陰りが見えはじめていると聞くが…。
従来、ハロウィンには、「Trick or Treat !」と言いながら、子供達がご近所の
家を回ってお菓子などをもらう習慣がある。「Trick or Treat !」トリック オア
トリートとは「(お菓子)くれなきゃいたずらしちゃうよ!」と言うような意味。
NY郊外の住宅街では、毎年恒例らしく、私がホームステイした家では、当夜
大人はマンハッタンに食事に行くことになり、ママが長男アーサーJr.に
「一度にあまり沢山あげると後で足りなくなるから、気をつけてね。」と言って
いた。数年前、南部に留学していた日本人高校生がハロウインの夜、銃で
打たれて亡くなる悲劇があった。場所によっては、この習慣を悪用することも
あるのは事実。住民が雇う警備隊が巡回するこの地域でさえ「ちゃんと子供達
かどうか確かめてからドアを開けなさいね。」とママはしっかり息子に言った。
アスタープレイスのインドシン(ベトナム料理&パブ)で、友達カップルと待ち合わ
せた私たちは、軽く食事をしてからパレードに出かけた。あいにく時々小雨が
降り、肌寒い夜だったが、周辺は仮装した若者達でいっぱい!衣装はすべて
手作りのようなものから、レンタルっぽいもの、奇想天外なもの(股間から何か
が飛び出している…信楽焼きの狸顔負け!)などなど、本当に見ていて飽きない。
クリストファー通りの中央辺りで、日本人の女の子が仮装もしないでタップダンス
を踊っていた。その傍には、お金を入れるための籠が置かれ、コインや1ドル札
が少し入っていたが、賑やかなほかの連中とは違い、やせ細った感じで暗い顔
で踊りつづける姿がとても物悲しく映ってしまい、「Hi…!」と言っただけで
通り過ぎてしまったのをよく覚えている。
インドシンはベトナム料理でもあまり辛くなく、アメリカ人や日本人の口によく合う
と思う。エスニックなインテリアも素敵だし、そこに来ている人たちがけっこう
お洒落なのには、びっくり。大人の雰囲気のする、落ち着くお店だった。満席なら
少しパブで待っていると席が空き次第呼んでくれる。近くにはブルーマンのショウ
「チューブ」を上映する劇場もあり、その行きにテーブルを予約しておき、帰りに
ゆっくり食事やお酒を楽しむのもお勧め出来そう。
インドシン(Indochine)
430 Lafayette St. (bet 4th St. & Astor Place)
Open Mon.〜Sun.18:00〜24:30
|
|
|
|