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■Winds from New York■
by Junko Kitahama, 3.9.2002
昨年９月１１日のテロ事件から半年が過ぎようとしています。
しばらくＮＹを訪れる機会がなかった私は１度Ｘ’ｍａｓの時期に
行ってみよう…と密かに思っていたのですが、家族に病人が出たりで
時期を失っていました。今回、ＮＷ航空配信のメールから超格安「ＮＹ
キャンペーン・ツアー5日間\49,000～」を見つけ、これを見逃す手はない！
と友人を誘い2/25～3/3の１週間、２年ぶりのＮＹに出かけてきました。
ＪＦＫ空港ではホテル送迎のためにツアー会社の人がスタンバイしていて
同じキャンペーン・ツアー客３組をさっと集め、手早くバンに誘導、ホテル別
に降ろしていき、私たちが最後でした。今回はあまりに安いツアーだったので
２日間延泊、ホテルも２ランクアップし、地下鉄のどのラインにも便利な位置に
ある最高級ホテル、インターコンチネンタル・セントラルパーク・サウスを選び
ました。さすがに部屋は広々していておまけにとても静か！それで\93,000なん
て信じられないくらいの安さです。余談ですが昨日送られてきたＵＡ航空からの
メールで確認すると同じＮＹ１週間ツアーで同等クラスホテルだと\170,000以上
の設定になっていました。
私のＮＹ訪問の最大の目的はいつも美術館めぐり。今回もぐっすり休んでジェット
ラグをなくし、２日目朝から早速メトロポリタン美術館へ。タクシーで５ドルの距離。
ＮＹ２度目の友人もまるで春のような日差しを受けタクシーがセントラルパーク内
を抜けて走ったので、車窓からの風景に大喜び。(前回パーク内は見ていなかった
そうで…）ジョギング、犬の散歩、ウオ－キングを楽しむ人達が相変わらずたくさん
見受けられ、ここでは事件後もＮＹはあまり変わってはいない…と感じたのですが。
ＭＥＴ(メット）と呼ばれ、ニューヨーカーに親しまれるメトロポリタン美術館ですが
私が今回驚いたのは、どっしりした建物の前にある広い階段部分にいつもなら
人がいっぱい座っているのに、今日はほとんど人がいない…まるで月曜（休館日）
のようだったこと。この状態を見ても観光客が激減したことが如実に現れていると
思いましたし、いつも１０時には座る椅子もなくなるグレートホールと呼ばれている
メインホールもやはりガラガラな感じでした。
観光客が減った事で今回思いもよらない、いい事がありました。以前は3ヶ月前
から予約しないと席が確保できないといわれていたブロードウェイ・ミュージカル
の中でもダントツで人気のある「ライオン・キング」が何と前日の電話で2席取れた
のです！正規のチケットだったので℡申し込みの手数料が6ドル余計にかかった
だけで済み本当にラッキーでした！席は１人づつ少し離れてしまいましたが、2階
の中央3列目と5列目で、1階の後ろの方の席よりずっとよく表情が分かり、大変
楽しめました。ＢＷミュージカルの素晴らしさは舞台も客席数もあまり大きすぎず
演じる側と観る側がいつの間にか一体になれるというところではないかと感じます。
元ＷＴＣビルのあったところは今「グランド・ゼロ」と呼ばれ、地下鉄で真近くまで
行く事が出来ます。以前ツインビルのすぐ東側にあったディスカウント・デパート
「Century 21」が2月下旬から営業を再開し、付近の商店もほぼ平常営業を行っ
ていました。ＰＩＡ１７で整理券を受け取り、指定された時間にセント・ポール教会
の南側にあるゲートに行き、ポリスの指示で1グループ20名ずつ仮設のスロープを
上がって、ＴＶ中継で見たあの大惨事が起こった現場にたどり着きます。
もうすぐ半年が経過しようとする現場は、すでに地下部分まできれいにガレキが
取り除かれてはいますが、夜間も照明が当てられ大勢の人が作業を続けている
様子でした。後で聞いた話ですが、近々ライティング技術によってＷＴＣビルが
ライトアップされて浮かび出るというイベントが1ヶ月間行われるとか…。その準備
だったのでしょうか。しかしこのイベント、身内や友人を亡くした人々にとっては
大変辛いものになるのでは…と私は危惧しています。S・ポール教会の周囲に
寄せられた犠牲者を悼むメッセージや遺影は涙なしでは見ることが出来ません。
 
9AM～8PMまでオープンのグランド S・ポール教会の塀沿いに持ち寄
ゼロをプラットホームから写す(1/3/02) られた追悼の為の品々(1/3/02)
今回のＮＹ訪問では、以前の活気がまだ戻っていない…と感じた私ですが、ただ
テロ事件以前からの不況の影響も否めません。また残念ながらお気に入りの
「コスメティック・プラス」や「Filene's Basement」が全店舗姿を消していました。
ウッドベリ・コモン・アウトレットも人影はまばら。でも…嬉しいことに物が動かない
からお店としては何とかして在庫を減らそうと、結構大胆なプライスダウンをして
いました。ヨーロッパブランドは全体的に品薄で、アメリカブランド、「コーチ」や
「ポロ・ラルフローレン」「カルバン・クライン」には新作に近い春物がかなり出回っ
ていたようです。
次回は「ＮＹ Trendy」最終回ですね。今回のＮＹ訪問で味わったグルメリポートや
私の永遠のテーマ「ＭＥＴ」の最新情報をお届けいたします。
それでは皆様、 See you soon !
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