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  • ★☆圧巻!ピカソの「ゲルニカ」は絶対に観に行こう!☆★

by Junko Kitahama, 10.22.2002

スペインの現代画家でキュビズム派を代表するパブロ・ピカソの「ゲルニカ」が展示されているのが 国立ソフィア王妃芸術センターです。地下鉄1号線アトーチャ駅から3分。プラド美術館から歩いても 15分程の距離。元は病院だったという建物ですが'80から改装が始まりガラス張りのエレベーター も設置され、とてもモダンな美術館になっています。ピカソのほかダリ、ミロなども多数展示してあり 20世紀初頭から現在までのスペイン近代美術の潮流を知ることが出来る貴重な場所となっています。 「絵画」にあまり興味がない人も「ゲルニカ」だけは観ておきましょう。理由は…見れば必ず解るはず!

「ゲルニカ」の展示は2階第7室です。K君と私が訪れたのは平日だったので入館者は思ったよりも 少なく、すんなりと進みました。第7室に入ると「おおっ!」とK君が声をあげたのにまず驚きました。 日頃あまり感情を”あらわ”にしないクールな感じの彼がそんなリアクションに出るなんて…。
「ゲルニカ」は想像以上にでっかい作品(3.5m×7.8m)で、モノトーンで描かれたその絵の真前に立った とき背筋がぞくぞくっとして、半袖から出ている自分の腕に鳥肌が立っているのが分りました。 「すっげー」「この迫力、感動しますねー!」と次々と言葉を発するK君。私も広い展示室にある絵の 左から中央へ、しばし立ち止まってから右にゆっくり移動しながら描かれている人や動物の悲痛な 叫びのようなものに圧倒されたままでした。

《ゲルニカ》 Guernica
1937年、スペインのフランコ将軍の独裁政権を支援するドイツ軍が、スペイン北部の小さな町 ゲルニカを爆撃しました。それに対する画家パブロ・ピカソの怒りから生まれたのがこの作品です。 傷つき、逃げ惑う人々、いななく馬、息絶えた兵士、そして子どもの亡骸を抱えて泣き叫ぶ母親など がモノクロの大画面いっぱいに、ピカソの作品によく見られる幾何学的形態で描かれています。 その大きさと白黒であるがゆえに、この悲劇とそれに対するピカソの怒りがよりいっそう強烈に私たち の目に飛び込んでくるのではないでしょうか。「スペインに真の民主政権が確立されるまで」という条件 で、ピカソはこの作品をニューヨーク近代美術館に貸し出しました。フランコ将軍亡き後、交渉の末、 1981年にスペインに返還され、マドリッドのプラド美術館に飾られていましたが、1992年に現代美術を 扱うソフィア王妃芸術センターへ移されました。

マドリッドを訪れたらお勧めしたいスポットはたくさんありますが、この「ゲルニカ」に是非接してみて くださいね。何処に行ってもお土産に興味のないK君ですが「今日の感動を忘れないため…」と言っ てブックショップで「ゲルニカ」の大きな絵葉書を買っていたのが印象的でした。土曜日の14:30〜 と日曜日は無料で入館できます。

ソフィア王妃芸術センターを訪ねたその日、次の訪問予定地バルセロナまでは飛行機で行くことに 決め大通りを歩いていて見つけた旅行会社に飛び込み2日後のマドリッド⇒バルセロナのシャトル 便の「格安航空券」を購入。係りの女性は英語がほとんど分らないのでK君のポルトガルなまりの スペイン語が本当に役に立つこと!1枚6,7千円で正規料金の半額程だったと記憶しています。 ホテルはまたしてもバルセロナについてから探す…という気ままな旅は続きます。

次回は中世の街「トレド」へ列車でタイムトリップです。

 

 

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