■TRAVEL TIPS■
某旅行会社の格安イタリアツアー第3日目
ベニスの対岸にあるメストレのホテルに宿泊した翌日。 8時30分にバスを出発させてベニスの車での玄関口となるトロンケットへは15分ほどで到着です。
その間も添乗員はベニスの歴史を紹介したり、バスを離れての観光となる為の注意等々で大忙し。 曇り空の時は事前に調べた天気を述べ、傘の持参も忘れないように案内しておきます。
急に雨が降ってきて、濡れてしまった時などは全て添乗員の案内不足・力量不足となってしまうから。 観光時の持ち物なんて個人の判断だとは思うのですが、取り敢えず面白おかしく案内し言っておくのが
悲しい添乗員の生きる知恵というか、結局は自分を守る為なんですよね。
船のアシスタントはイタリア人とは思えないくらいテキパキしていて、私の知る限り遅刻や手配ミスが ないのはお見事。今日も彼女はちゃんと私達のバスを見つけて向こうから笑顔でやってきてくれました。
ツアー人数が多いと2艘の水上タクシーに別れて乗り込み、いよいよ水の都ベニスの表玄関となる サンマルコ広場へと向かいます。
いつもながら水上の彼方に2本のポールと宮殿が見えてくるとワクワクしてしまう添乗員は私だけでしょうか?
イタリアで一番好きな街は?と聞かれたら魅力的な所が多いので迷いながらも、きっとベニスと言うでしょう。 どこか哀愁をたたえながらも気品があり、なにより車がないのは歩くのが大好きな私には一番なんですね。
地図は全くと言っていいほど役に立たない迷路のような街。 大体の方向と家々の上方にあるリアルト橋とかサンマルコ広場へというサイン→だけを頼りに歩いていくと、
急に視界が広がり、庶民の広場といった趣の場所に出くわしたり、思う方向と全く逆にいたり・・・といった 驚きを楽しめる街です。
ただ、忙しいツアーの場合自由時間はほんのちょっぴりの場合が多くて残念がる方々が続出。 個人的にはせめてベニスに2泊くらいするツアーを是非とも選んで頂きたいですね。
船のアシスタントが現地ガイドを見つけてくれ、さあ観光の始まりです。 まずはドゥカーレ宮殿、サンマルコ寺院、そしてベネチアンガラス工房とゴンドラ遊覧といったところ。
ゴンドラはオプショナルツアーになっていることも多いようですが。 昼食はお決まりのイカ墨スパゲッティ、イカと海老のフライ、ケーキの3コースメニューです。
しかし、このイカ墨。おいしいところは抜群ですが、ひとつ間違うと生臭くてとか、色は黒いけど目をつぶって 食べたら何か判らないといったナカナカに奥深い料理です。
今回はおいしいレストランだといいんですが・・・
昼食後は1時間30分の自由行動とし、再集合はサンマルコ広場のシンボルでもある翼のはえたライオンの柱。
添乗員は15分くらい前から皆様を待って人数確認(これがまた人が多くて一苦労)をして、またまた アシスタントの待つ5分位離れた船着場にご案内します。
今回は迷子になる人も、遅刻者もいなくて時間通りに出発できました。本当にほっとする瞬間。
ベニスが一番の混雑時はなんといっても2月のカーニバルの季節。 あちこちに仮面と素敵な中世風の衣装を身にまとった人々があふれています。
街角には顔に派手なお化粧(ペイント?)を施してくれる人がいて、ちょっぴりお祭りに参加している 気分になれます。ただベニスを出てしまうと非常に浮いた感じになってしまいますが、それも旅の
楽しみのひとつでしょう。
行きと同じく水上タクシーに乗って15分位でツアーバスの待つトロンケットに戻ってきました。 バスのドライバーも3日目ともなると、お友達なので笑顔で出迎えてくれます。
さあ、名残はつきませんが今夜の宿はフィレンツェ。峠をいくつか超えての長いバス旅行です。 皆様はさすがに歩き疲れたようで、車内は静まりかえってきました。
フィレンツェまで約3〜4時間。 花の都と呼ばれるルネッサンスの美しい街のお話は車内でシエスタをした後でということに致しましょうか。
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