■TRAVEL TIPS■
某旅行会社の格安イタリアツアー第2日目
昼食後、時差ぼけと満腹感で静まり返ったバスはミラノの市街を抜け アウストラーダ(高速道路)へと入って行きます。
ヨーロッパでも無料の道路はだんだんと少なくなり、もちろんイタリアは有料。 でも日本とは比べようもなく安いんですが。
そして驚くことに(失礼!)何年も前から、日本のETCシステムに相当するものが あるのです!イタリアでは、TELEPASSテレパスと呼ばれていてかなりの普及率。
バスによってはこのシステムがあるのとないのがあるので、もしもツアーのバスに 付いていればドライバーに拍手などを送って長い旅の始まりを盛りたてます。
イタリア人はとても陽気。通常はミラノからローマまで同じドライバーにお世話になる為 最初が肝心とばかりに些細なことでもブラボー!と皆でほめそやすのがツアーのコツ
です。例えば、狭い道。バスが通り抜ければブラボー!カーブを一回で曲がれればブラボー! プロなんだから当たり前なんですが、いい気持ちで運転してもらった方が何かとお得。
通常はコースに入っていない所も時間があれば行ってもいいよということになるので すから・・イタリア人はほめて、おだてて使え!?
約2時間弱で次の観光地ベローナへ到着。しかし、その前に何処かでトイレ休憩に寄らな ければ。高速道路なので、サービスエリアのような所はいくつかあります。そこでベローナの直前
のアウトグリルで一休み。トイレ掃除のおばさんかおじさんがいればチップとして50円から100円程度 置きます。もちろん、現地通貨でね。
簡単なバールやスーパーが併設されているところが殆んどなので水やお菓子を買って楽し めます。バールでコーヒーでも飲む時はまずお金をレジで支払い、そのレシートをもってカウン
ターで飲物を貰うというやり方です。安くて美味しいカフェやカプチーノを是非どうぞ。
さあ、いよいよロミオとジュリエットの舞台となったベローナへ着きました。 まずは、現地ガイドをベローナの門の辺りで拾います。
慣れているとはいえ、約束の時間に遅れるとやっぱり嫌ーな顔をされるので、頑張って時間厳守。 車窓から観光を始め、ぐるりと旧市街をまわり、アディジェ川沿いでバスを降りての後は徒歩観光。
初の添乗の時は本当に緊張したのを覚えています。 だって、英語ガイドが歴史をとうとうと述べ、見えてくる建物について年代や建築様式等を
詳しく述べたら・・・ 時間的にも私の能力的にも無理というもの。同時通訳が出来るわけがありませんし、直訳
すると却ってわかりにくくなることもありますし。 そこで、要点を事前にまとめてガイドは確認程度に利用したほうが良いと慣れるにし
たがいわかってきたような気がします。 しかし、お客様によっては目に入る全てのものの説明を要求されるのです。
ある日本人ガイドが「あの建物の名前は何?」と聞かれ、「1時間後にその名前を覚えて いる自信があるのなら教えましょう」と冗談で言っていましたっけ。
本気でそう言いたくなる時もありますが・・・・
ツアーは順調に進み、ジュリエットの家やロミオが愛を囁いた?例のバルコニーで写真を 撮った後、最後にアレーナへ。
ここは夏には野外オペラ場となる有名なところ。1世紀末の古代ローマの円形劇場でのオペラ。 想像するだけでワクワクしますよね。最近では、それを組み込んだツアーも出ていますよ。
古さと新しさが渾然一体となった魅力的なベローナですが、観光に与えられた時間は、 せいぜい2時間くらい。またまた名残はつきねど、今晩の宿となるベニスへ向かわなくては
いけないようですね。
現地ガイドにお礼を言いチップを渡し、全員が迷子にならずにバスへ戻ったことを確認後、 さあ出発しましょう。
今日のホテルはベニス近郊とはいえ、対岸のメストレになってしまいました。 私がイタリアで一番好きな街ベニスについては、また次回ということにしましょうか。
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