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■アメリカ旅行記■
- アメリカ旅行記 アメリカ横断ドライブ編 (6)
パンサコーラ 〜 ニューオーリンズ
by Hironobu Hamada in New York, 12.18.2000
*前回までのスト−リー
ニューヨークを8月19日に出発し、ロスに向かったアメリカ横断ドライブ。
まず、I-95を南下し、サウスキャロライナのチャールストンに向かう。
ヴァージニア、ノースキャロライナののんびりした田園地帯を通りながら、
8月21日の夕方にチャールストンに到着した。その後、チャールストンから
ジョージア州のサヴァンナに立ち寄り、8月23日の夜にはフロリダ、アラ
バマの州境にあるペンサコーラという町に到着した。
*8/24(Th) Pensacpla , FL 〜 Alabama 〜 Missisippi 〜 New Orleans, Louisiana
本日の走行245マイル(トータル 2078.8マイル)
いつものように朝の11頃に出発する。今日もひたすらインターステート10(I-10)を
西に向かって走る。しばらくたつと、フロリダ・アラバマの州境を超え、アラバマ
州に入るが、このあたりは、やたらと暑い。一言で言って、猛暑である。エアコンが
効かず、直射日光があたるため、運転中も非常に暑い。I-10はフロリダのジャクソン
ビルから走ってきたが、いまだに交通量は少なく、快調に走る。
アラバマ州の州都であるモービルをすぎ、ミシシッピ州に入る。ミシシッピ州はミ
シシッピ川で有名であるが、見るべきところはなくそのまま通り過ぎ、すぐにルイジ
アナに入る。ルイジアナに入るといよいよジャズの町ニューオーリンズである。
「ニューヨークからここまでずいぶん遠くまできたものだなあ。」と思うが、飛行
機だと2時間ちょっとでくることができるのである。
ミシシッピあたりから交通量はしだいに増え、ルイジアナに入ったあたりからはか
なりの交通量になる。そのためか、運転マナーが悪い車が目につく。割り込みなどあた
りまえで、そんなに急いでどこへ行くの、と思わず言いたくなってくる。今までほと
んど、のどかな場所ばかりのんびりと走ってきたからであろう。思えば、ニューヨークを
出てから都会にはほとんど寄っていなかった。
3時ごろにニューオーリンズに到着したため、ちょっと早い目に昼の3時ごろに
モーテルにチェックインした。ここで、今日はフロリダからルイジアナまで走ったので、時
間を1時間戻す必要があった。アメリカは国内でも時差があるからである。実は、私は
時計を戻すのを忘れていてモーテルに帰って時計を見るまで気付かなかった。気付いてい
ればもうちょっとダウンタウンにいることができたのだが。
そんななか、夕方の4時ごろからニューオーリンズを歩く。ニューオーリンズ中心
部のフレンチクォーターと呼ばれる地域を歩いた。Canal Streetがメインどおりで、
有名なのはBourbon Streetである。ここは、夜の街で夜のほうが盛り上がってい
る。このストリートは名前の通り、バー、レストラン、ストリップなどがひしめき、夜
がふけるにつれて益々盛り上がる。
ある場末のカフェでコーヒーを飲んでいると、わけのわからないヒッピー風の30
歳ぐらいの男が話し掛けてきた。
Where are you from? (どっから来たんだ?)
New York. I finished graduate school in New York and moving to California.
(ニューヨーク。。ニューヨークで大学院を卒業して、カリフォルニアに移る
ところ。)
What kind of major is it? (どんな専攻だ?)
Computer science.(コンピューターサイエンス。。)
Oh, you are very rich guy, aren't you?? (そしたら、お前は、金持ちだな?)
No, I'm a minority. I cannot make money in this country.
(いやいや、ぼくはマイノリティだから、ここでは金持ちにはなれないよ。)
Why?(なんでだ?)
I cannot be promoted in the company. I mean, I have to work twice as hard
as white people to be promoted.(会社で昇進ができないだろ。昇進するためには
白人の2倍働かないといけない。)
それを、聞いて白人の彼はかちんときたのか、ひたすら反論してくる。どうも、
彼はそうとう仕事に対するストレスがたまっていたのか、その後30分ほど
ただひたすらに自分は白人だがどれほどこきつかわれてきたかということを
主張していた。
You are lucky. You have graduate school education. You know, I don't
have college education. You will be very rich guy in the future...
(大学院に行けるなんて、お前はついてるよ。おれは、大学も出てないからな。
お前は、将来間違いなくリッチになれる。)
この時に、私達の会話を聞いていた周辺にいた黒人がいきなり近寄って来て、
金がないから晩飯をおごれと言い出した。彼らは2、3人いてどうも会話の
一部始終を聞いていたようである。汚れた服をきており、彼らが金を持って
いないことは明らかだった。そのような彼らにとって、イエローの1人旅は
かなりのカモだと写ったのだろう。
2、3人の黒人に囲まれ、金を出せとせがまれる。今まで話していた、白人
の彼は全く知らん顔で、ただ黙っている。このような場合、ひるむと逆効果で
あまり相手にしないのが賢明である。
No, I don't have money. If I had money, I would go to strip bar at
Bourbon street, not here.
(金を持ってるわけがないだろ。もし金を持っていたら、こんなところでは
なくて、今ごろはバーボン通りのストリップでも行ってるよ。)
とジョークを言うと、すんなり引き下がり、それ以上は何も言ってこなかった。
つまりは、はっきり言うと公共の場では何もできないのである。
そんなところは、とっとと出て、バーボン通りにジャズを聴きに行くことに
した。Preservation Hallという伝統的なジャズバーに行くと、オープン前
だったが長い列ができている。それほど、ここのジャズクラブは人気が高い
ようである。入場料$5ほど払って入場したが、すごい熱気である。クラブの
スペースはそれほど広くなく、テーブルもない。前のほうに座席が少しあるだ
けで、あとはすべて立ち見である。次々に観客が入ってきて、ショーがスタート
する頃には前から後ろまで人で埋まっていた。
ここで、ショーを待っているときに久しぶりに日本語を聞く。しかも関西弁
である。よくよく考えてみると日本語を聞くのはずいぶん久しぶりで、関西
出身の私は少しうれしかった。日本から来た観光客のようであったが、やはり、
ニューオーリンズは日本人観光客も多いようである。
ジャズは、老舗だけあってさすがのもので、私はかなり感動した。ニューヨークの
ジャズとはちょっと違っていて、サウスの伝統的なジャズのようであった。部屋の
雰囲気も伝統的なスタイルで、一昔前にタイムスリップしたような感じであった。
1時間ほどでジャズは終わったが、値段も安いし、ここはおすすめである。
その後は、2件ほどバーに入り、ビールでも飲む。ニューオーリンズのバーボン
ストリートは、ストリートにバー、レストラン、ストリップがひしめいて
いて、そのどれもがオープンであるため、簡単に入ることができる。ちなみに、
私は今回はストリップに立ち寄らなかったが、前回来たときはストリップに立ち
寄った。しかも女の子二人と。。。アメリカのストリップはいやらしい感じが
ほとんどなく、ちょっとしたトップレスダンスクラブといった感じで、女性同伴
でも簡単に入ることができるのである。実際、カップルで入る人も多い。
私は、その後、夜の11時ごろにモーテルに帰り、そのまま、眠りについた。
明日は、一度も行ったことがないテキサスである。
次号に続く。
*写真
ニューオーリンズダウンタウン、ミシシッピ川、バーボンストリートなど。
http://www.j-newyork.com/us-travel5/index.html
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