■ワンポイント英会話■
- 第21回 "That's What I Meant"
by Rieko Shirakura in New York
8.5.2001
Eメールは、友人と連絡を取る時、プロフェッサーへ質問事項を送る時、
グループプロジェクトの途中経過を連絡しあう時、その他プライベートの
ためと、チェックしない日はなく、今ではEメール無しの生活は考えられ
ません。アパートメントに帰るとまずメールをチェックするのが日課です。
先週の水曜日のこと、友人のJohnからメールがありました。ちょっと
違った書き出しで始まったそのメールの趣旨は、もし私がその週の土曜
に時間があるなら、一緒に教会で行われるホームレスに食事を出すという
ボランテイアをしないかという誘いのメールでした。その違った書き出しを
皆さんへ紹介したいと思います。
Happiness? It is an illusion to think that more comfort means more
happiness. Happiness comes of the capacity to feel deeply,
to enjoy simply, to think freely, to be needed. - Storm Jameson
(幸福?いっそうの安楽がより幸福だとするのは幻想に過ぎない。
幸福とは、深く感じ、単純に楽しみ、自由に考える事ができ、必要とされること
から生ずるのだ。 ストーム・ジェームソン) ※ 訳 Rieko Shirakura
JohnはJamesonの言った言葉を引用していますが、こちらでは誰かの言葉を
引用する時には必ずその書いた人の名前をはっきりと明記しなくてはならず、
もしも勝手に使ったとしたらこれはPlagiarism(盗用)にあたり、学校だと退学
になってしまうという厳しい規定があります。
Johnはその引用の後に毎週土曜日にマンハッタンのとある教会で行われる
ホームレスに食事を出すボランテイアの情報を私にくれたのでした。なるほど、
Johnもなかなか粋な事をするなと感心しました。Happinessについて考えさ
れられる言葉を持ってきて、しかもそこには”必要とされること=幸福”だと書
かれているのです。これはボランテイアするしかないわね、と思ったのですが、
残念な事に私の土曜日はCPA(米国公認会計士)の資格試験の集中講座で
朝の8時30分から夕方の5時20分までスケジュールはびっしり詰まっている
のです。しかたなく、Johnに土曜日は時間がとても取れなくて手伝いたいのは
やまやまだけど行けないと断りのメールを書いて送ったのです。
そのメールの後インターネットを切ってすぐに電話が鳴りました。でてみると
男の人の声で、
"May I talk to Rieko?" | (りえこはいますか?) |
と言うのです。そしてその声はJohnにそっくりでしたので、私は”ああ、Johnが
私のメールを見て電話してきたのね”と思ったのです。
Rieko: | "Hey, John! How are you?" |
| (ジョン!元気?) |
The man: | "No, I'm GEORGE." |
| (違うよ。ジョージだよ) |
”えっ、ジョンじゃないの?ジョージって誰だっけ?”と一瞬頭の中を”ジョージはどの
ジョージか?”という疑問が駆け巡り、そしてやっと思い出したのです。一緒にCPA
の勉強のためのStudy Group(勉強会)を作ろうと言っていたクラスメートの
ジョージだということを。まずい、名前を思いきりまちがえてしまった.......と思った私が
とっさに出た言葉は、
Rieko: | "Hi, George. George, right! That's what I meant!" |
| (ハイ、ジョージ。ジョージ、そうよね。そう言ったわよ!) |
George: | "That's O.K. I know you are tired." |
| (いや、いいよ。疲れてるんだよね。) |
私がここで言った言葉”That’s what I meant”ですが、これは少し日本語に
訳すのが難しいので、使っているニュアンスを汲み取ってもらえたらと思います。
間違えてしまった言葉を言い直す時に使うとか、”それが言いたかったの”と
自分の言った言葉を強調したい時に使います。
この場合は私の早とちりだった訳ですが、やはり、人の名前はちゃんと間違えず
に言いたいですね。
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