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■ワンポイント英会話■
- 第5回 " End of the World! "
by Rieko Shirakura in New York
6.3.2000
私のお気に入りのテレビ番組で“Ally McBeal”(日本ではたしか「アリー・マイラブ」というらしいですけど)というのがこちらで人気で毎週楽しみにしているのですが、あるエピソードのとき流れた曲が印象に残ってます。曲のタイトルは“The
End Of The World”といいます。その曲は平たく言えば、失恋した女が(もしかすると男かもしれない、歌手が女の人なので)自分の心の痛みを喩えてもうこの世の終わりなのよ、と歌っているのです。その歌の一部を紹介すると、
Why does the sun go on shining?
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Why does the sea rush to shore?
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Don’t they know it’s the end
of the world. |
‘Cause you don’t love me any
more? |
(なぜ日は昇り、波は打ち寄せるの? |
この世の終わりなのを分からないの |
あなたはもう私を愛してないから) |
というような歌ですが、ここで聴いたこのフレーズ“End of the world”(この世の終わり)ですが、私の知る限り人を慰める時によく使われてます。たとえば私の経験ですが、こちらの大学に入学する時、入学試験のような英語のライテイングとリーデイングのテストを受けさせられました。これに合格しなければ実際の授業は受けさせてもらえないという、一種の関門でもありました。その試験用紙を配ってくれたプロフェッサーがクラスにいたみんなにこう言いました。
“Just breath, and relax. You
can do your best. |
Even though you fail it, it
is not the end of the world.” |
(深呼吸して、リラックスするのよ。全力を尽くして。 |
落ちたとしてもこの世の終わりって言うわけじゃないし) |
私としてはまだ受ける前からそんな落ちるなんて事を言って欲しくはありませんでしたが、(まるですでに落ちてしまって慰められているみたい)プロフェッサーとしてはみんなが緊張して実力を出せなかったらかわいそうと思いやっていってくれた言葉みたいですね。でもここで私はああ、こんな風に言えばいいのねと語彙を増やした気分でした。その後でテレビを見てた時、“バック・トウー・ザ・フューチャー”がやってました。日本にいた時には字幕無しでは分からなかったのが今ではすべての会話がそのまま頭に入ってきてちょっと驚きです。映画をご覧の方はご存知でしょうが、その主人公のマーテイーはバンドのメンバーであり、オーデイションを受けて落ちてしまいます。ガールフレンドは落ち込んだ彼をみてこう言いましたね。
“Marty, one objection is not
the end of the world” |
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(一回ダメだったからってそれが世界の終わりじゃないのよ) |
聞いていてそれもそうよね、と思ってしまうのは私だけでしょうか。一回の失敗がすべてではない。本人のやる気次第で何度でも挑戦できるし、すればいいんだと思います。アメリカに来て日本と違うなと思うところはこのようなところです。失敗してしまった本人でさえ明るく立ち直ってまた挑戦していくし、周囲もそんな人達を見守る雰囲気ができているみたいです。日本ではどうでしょう。一回の失敗で、本当にすべてが終わってしまったかのような気持ちになり、そして周囲も脱落者と見なしてしまうところはないでしょうか。でもこの言葉を知った皆さんはもう大丈夫。だってどんなことも、End
Of The World なんてことはないんですから。また次回まで。
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